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サケマスに関する統計データは、海外ではFAO(国連食糧農業機関)をはじめ各関係機関、国内では農林水産省、水産庁、さけますセンター、各漁業関係団体など、さまざまな団体から数々の統計資料として発表されています。
その中から、世界中でいったいサケはどれだけ生産(漁獲+養殖)されているのか、そして日本はどれだけ海外から輸入しているのか。日本は国内でどれだけ生産し、どれだけ海外に輸出しているのか、また、日本人は年々どれだけのサケを食べているのかなどのデータを集めてみました。(2010年6月30日更新)
データ1、世界のサケマス生産量の推移(グラフ)
FAO(国連食糧農業機関)が発行する最新のデータFAO Fishstat『Capture production 1950-2008』及び『Aquaculture production 1950-2008』によりますと、2008年、世界のサケマスの総生産量は312.8万トンです。
その主な生産内訳は大西洋サケ145万トン、ニジマス(レインボートラウト)58.1万トン、カラフトマス28.2万トン、シロサケ12.28万トン、ベニサケ13.6万トン、ギンサケ12.6万トン、マスノスケ1.5万トン等となっています。
このデータから、サケマスの総生産量は、20年前の1988年の118.2.万トンに比べ2.65倍に、10年前の1998年の218.3万トン比べ43%の増加となっていることがわかります。
2008年総生産量312.8万トンのうち、養殖生産量の占める割合は73.4%の229.6万トンと高く、養殖のサケは、天然のサケ漁獲量を1996年に逆転し上回り、現在に至っています。 天然漁獲量は横這いが続き、養殖生産量の増加傾向は今後も続くと予想されています。
データ2、日本のサケマス生産、輸入、供給状況(グラフ)
日本のサケマス生産は、1996年(平成8年)の37万385トンをピークに減少傾向をたどり、4年後の2000年(平成12年)には39%(14万5835トン)も減産の22万4550トンに落ち込みました。しかし、同年を底に秋サケ(シロサケ)回帰が増加傾向になり、2003年(平成15年)は32万6488トン、2004年(平成16年)30万2435トンと両年は30万トン台に回復しました。ところが、その後の国内生産は2005年(平成17年)28万9448トン、2006年(平成18年)26万9900トンと30万トンを切っています。 2008年(平成20年)には北海道の秋サケ減産により21万3582トンにまで落ち込みました。
サケマスの輸入は2008年(平成20年)、財務省の通関統計によると26万400トンです。このグラフには載っていませんが、輸入の魚種で見ますと、1993年(平成5年)に総輸入量の55%を占めていた天然のベニザケは、年々シェアを縮小し、2008年(平成20年)には16%にまで後退しています。躍進が著しいのはギンザケやトラウト、大西洋サケ(アトランティックサーモン)といった養殖ものです。
* 期首在庫とはその年の初めに存在する在庫量です。農林水産省「水産物流通統計」から。生産は農林水産省「漁業養殖業生産統計」。輸出入は財務省の通関統計。
データ3、日本の相手国別輸入量の推移(グラフ)
わが国のサケマス輸入の国別内訳を見ますと、1989(平成元年)~1993年(平成5年)頃はアメリカ(天然ベニザケ)からの輸入が全盛で、総輸入量が10万トン以上ありましたが、チリやノルウェーやロシアが台頭してきました。
輸入量が拡大するにつれ、全体の輸入単価は安くなってきています。近年は輸入総体の5割強を占めているのが南米のチリです。
2008年(平成20年)は史上最高を記録して全輸入量の6割を超えました。
ノルウェーからの輸入は生鮮の大西洋サケ(アトランティックサーモン)と冷凍トラウトが主力です。近年、フランス、イギリス、スペイン、デンマークなどEU諸国市場の需要に支えられた好市況で、日本への輸出は減少しています。
データ4、主要魚種の輸入量の推移(グラフ)
近年の輸入を魚種別に見ますと、1993年(平成5年)に総輸入量の55%を占めていた天然のベニザケは年々シェアを縮小し、2008年(平成20年)には15.6%にまで後退しています。それに比べ輸入量が増えているのは養殖のギンザケやトラウトや大西洋サケ(アトランティックサーモン)です。回転寿司のサーモンや刺身市場に大西洋サケは人気があり、近年、生鮮トラウトも大きく需要をふやしています。
データ5、日本のサケマス類の輸出の推移(数量と金額)(グラフ)
サケマス類の国内供給は、2006年(平成18年)は68万4900トンになりましたが、この5年間、在庫量も含め70万トンを超える過剰供給状態が続いてきました。
このような経験から、北海道の秋サケ対策事業では、国内で供給過剰にならないように輸出対策に力を入れています。
財務省の貿易統計によると2003年(平成15年)~2006年(平成18年)の4ヵ年は秋サケの冷凍ドレス(※1)を中心に6万トン台の輸出を続けてきました。しかし、19年度は6万トンを下回りました。
これには最大の輸出相手国である中国への輸出検査の厳格化なども影響しています。冷凍ギョーザ食中毒事件などに象徴される中国産品への信用失墜により、中国からの輸入品検査が厳格化しましたが、同時に、日本産品の輸出検査も厳格になり、輸出の抑制要因となっています。
データ6、日本のサケマス類輸出の主要相手国
日本からの輸出量は、平成19年をピークに年々下がっていますが、総輸出量の大半は中国です。
平成16年ごろ、中国へ輸出した冷凍秋サケ(冷凍ドレス)は、再加工され、欧米のマーケットに輸出される兆しがありましたが、近年、日本から輸出されたサケは、ほとんどが中国国内で消費されていることが報告されています。
(資料:農林水産政策研究第15号「中国都市部の食糧消費構造の変化と日本の対中国農水産物輸出」より「サケはノルウェーやロシア、日本などから約15万トンを輸入(2006年)。その加工品の輸出は小さく、また増加していないことから、日本から輸出されたサケは、中国国内で消費されており、国内の需要量が輸出量に反映しているものとしてよいだろう」)
(*1)冷凍ドレスとは・・・頭、エラ、内臓を除いた入荷形態。
参考・引用資料
北海道定置漁業協会「サケマス流通状況調査報告書」(平成21年8月発行)
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