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サケマスに関する統計データは、海外ではFAO(国連食糧農業機関)をはじめ各関係機関、国内では農林水産省、水産庁、さけますセンター、各漁業関係団体など、さまざまな団体が数々の統計資料を発表しています。
その中から、世界中でいったいサケはどれだけ生産(漁獲+養殖)されているのか、そして日本はどれだけ海外から輸入しているのか。日本は国内でどれだけ生産し、どれだけ海外に輸出しているのか、また、日本人は年々どれだけのサケを食べているのかなどのデータを集めてみました。
データ1、世界のサケマス生産量の推移(グラフ)
2005年、世界のサケマスの総生産量は296.7万トンです。その主な生産内訳は大西洋サケ124万トン、ニジマス49.1万トン、カラフトマス45.6万トン、シロサケ31.8万トン、ベニサケ14.7万トン、ギンサケ13.6万トン、マスノスケ3.7万トン等となっています。 このデータから、サケマスの総生産量は、20年前の1985年の112.8万トンに比べ2.6倍に、10年前の1995年の205.3万トン比べ45%の増加となっていることがわかります。 2005年総生産量のうち、養殖生産量の占める割合は65.9%の195.6万トンと高く、養殖のサケは、天然のサケ漁獲量を1996年に逆転し上回り、現在に至っています。
天然漁獲量は横這いが続き、養殖生産量の増加傾向は今後も続くと予想されています。
データ2、日本のサケマス生産、輸入、供給状況(グラフ)
日本のサケマス生産は、1996年(平成8年)の37万385トンをピークに減少傾向をたどり、4年後の2000年(平成12年)には39%(14万5835トン)も減産の22万4550トンに落ち込みました。しかし、同年を底に秋サケ(シロサケ)回帰が増加傾向になり、2003年(平成15年)は32万6488トン、2004年(平成16年)30万2435トンと両年は30万トン台に回復しました。ところが、その後の国内生産は2005年(平成17年)28万9448トン、2006年(平成18年)26万9900トンと30万トンを切っています。 サケマスの輸入は2006年(平成18年)、財務省の通関統計によると25万5000トンです。このグラフには載っていませんが、輸入の魚種で見ますと、1993年(平成5年)に総輸入量の55%を占めていた天然のベニザケは、年々シェアを縮小し、2006年(平成18年)には18%にまで後退しています。躍進が著しいのはギンザケやトラウト、大西洋サケ(アトランティックサーモン)といった養殖ものです。
*期首在庫とはその年の初めに存在する在庫量です。農林水産省「水産物流通統計」から。
データ3、日本の相手国別輸入量の推移(グラフ)
わが国のサケマス輸入の国別内訳を見ますと、1989(平成元年)~1993年(平成5年)頃はアメリカ(天然ベニザケ)からの輸入が全盛で、総輸入量が10万トン以上あり、平均輸入単価が㎏800~1,000円と高かったのですが、チリやノルウェーやロシアが台頭し、輸入量が拡大するにつれ、全体の輸入単価は安くなってきています。

近年は輸入総体の5割強を占めているのが南米のチリです。2005年(平成17年)のチリからの輸入量は14万8650トンで、前年より7%(1万442トン)減少しましたが、輸入価格のアップで金額は732億円と前年より9%(61臆円)増加しています。2006年(平成18年)は大半の国が日本への輸出量を減らしている中で、チリは15万200トンと再び15万トン台に乗せ、金額も863億円と前年より131億円(18%)も増加させています。
ノルウェーからの輸入は生鮮の大西洋サケ(アトランティックサーモン)と冷凍トラウトが主力です。生鮮大西洋サケは、長年の努力で刺身や寿司の周年マーケットを創り出してきましたが、生鮮トラウトなどの台頭で苦戦しています。近年、フランス、イギリス、スペイン、デンマークなどEU諸国市場の需要に支えられた好市況で、日本への輸出は減少しています。
冷凍トラウトの輸入は2002年(平成14年)に最高の3万6000トンを記録しましたが、チリ産トラウトとの競合やそれに伴う市況の低迷で、ノルウェーからの冷凍トラウトの輸入は2003年2万3648トン、2004年1万7318トン、2005年1万460トン、2006年5861トンと減少傾向にあります。近年の日本国内でのサケの低迷市況に対し、ロシアやウクライナ、エストニアといった東欧への輸出を拡大していることが背景となっています。
データ4、主要魚種の輸入量の推移(グラフ)
近年の輸入を魚種別に見ますと、1993年(平成5年)に総輸入量の55%を占めていた天然のベニザケは年々シェアを縮小し、2006年(平成18年)には18%にまで後退しています。躍進が著しいのはギンザケやトラウト、大西洋サケ(アトランティックサーモン)といった養殖ものです。
データ5、日本のサケマス類の輸出の推移(数量と金額)(グラフ)
サケマス類の国内供給は、2006年(平成18年)は68万4900トンになりましたが、この5年間、在庫量も含め70万トンを超える過剰供給状態が続いてきました。
このような経験から、北海道の秋サケ対策事業では、国内で供給過剰にならないように輸出対策に力を入れてきました。
財務省の貿易統計によると2003年(平成15年)~2006年(平成18年)の4ヵ年は秋サケの冷凍ドレス(※1)を中心に6万トン台の輸出を続けています。
2006年度(平成18年度)の中国への冷凍秋サケ輸出は前年度の10%(5142トン)を上回る5万7903トンとなり、これまでの最高を記録しています。輸出用冷凍ドレス5万7903トンは、原魚(※2)に換算すると8万2200トンとなります。2006年度(平成18年度)の全国の秋サケ生産量は21万1363トンですから、総体の39%が中国輸出に向けられたことになります。 この冷凍ドレスの中国への輸出㎏単価は、14年度103円→15年度113円→16年度150円→17年度250円→18年度276円と推移しています。
データ6、日本のサケマス類輸出の主要相手国
2003年(平成15年)、5万トン以上の驚異的な輸出の伸びは、北海道の魚価安と、中国の欧米向け加工原料不足がマッチした特需でした。
天然で安全安心な秋サケに中国の輸入業者は強い関心を持っています。今後、秋サケは天然魚ブームを背景にした欧米で消費拡大する可能性を秘めており、その商品づくりを中国の加工場が担っています。冷凍ドレスを再加工する輸入業者は、原料のリスクが大きいと商売になりませんから、冷凍ドレスにも品質の規格化と選別の強化を求めています。
このような中国輸出の強い需要が、漁期当初から秋サケのオス価格を高値にリードしています。2005年(平成17年)のオスは価格は、近年に例を見ないほど高値になりました。(平成17年11月15日、札幌市中央卸売市場の中ちで㎏735円を記録)この傾向は2006年(平成18年)も続きました。
(*1)冷凍ドレスとは・・・頭、エラ、内臓を除いた入荷形態。
(*2)原魚とは・・・捕獲されたままの魚。
参考・引用資料
北海道定置漁業協会「サケマス流通状況調査報告書」(平成19年7月発行)
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